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最初からやり直してください

 今朝の事である。

 あんまりうまく寝られず三時過ぎに起床。

 加齢なのか二度寝が出来ない身体になってしまったので布団を畳んで起きた。

 お腹はグウと鳴るくらいには減っている。

 うんうん、今朝も健康健康と思いつつ買い物に行こうと思い立った。

 ちょうど税金の支払いもあったので近所のセブンイレブンまでドライブ。

 早朝の点滅信号の道は車はおらずあっと言う間にお店に着いた。

 自動ドアをウィンと開けてまずはATMコーナーに。

 いつも通りにキャッシュカードを通そうとしたら何か違和感があった。

 あれ?機械が変わっているとすぐに気がついた。

 これまでの四角張ったいかにも現金引き出し機という形から丸みを帯びた優しいデザインになっていた。

 へぇ、こうなったんだと思ってお金をおろそうとして手が止まった。

 端末はタッチパネル操作なのだが従来の機能に加えてあれこれと出来る事が増えたみたいで操作が分からなかった。

 うーん困ったなぁと思っているとたまたま顔なじみの店員さんが近くで掃除をしていたので声をかけた。

 あのねぇ、お金をおろしたいんだけどどこをタッチすればいいの?と聞くと店員のお兄さんが一つ一つ丁寧に説明をしてくれた、

 早朝の寝ぼけ頭では全部を理解することはできなかったがお金のおろし方だけはわかったのでお礼を言ってキャッシュカードを入れて必要なお金を引き出した。

 機械が新しくなっても当然手数料はばっちり取られていた。

 ついでに朝ごはんにおにぎり二つとお茶を買ってレジに持って行った。

 お兄さんにまずは税金の支払い処理をしてもらってタッチパネルを操作した。

 次におにぎりとお茶も現金で買うので改めてタッチパネルをポチッとな。

 サービスでエコバッグに詰めてくれたのでATMの操作の件もお礼を言ってお店を出た。

 ほんの十分足らずの出来事だったがその間にタッチパネルを三回も操作したことになる。

 今は機械相手に何かをしたい時はたいていタッチパネルである。

 私が子どもの頃は父のお使いでタバコを買いに行った時は、婆ちゃんセブンスターをワンカートンちょうだいと口頭でお願いしていたものである。
 
 母の買い物についてっても八百屋でも魚屋でも肉屋でも欲しいものは全て店員さんにお願いしていた。

 タバコ屋の婆ちゃんはお使いのお駄賃に梅ガムを一枚くれる事がよくあった。

 母の買い物にしてもお肉屋さんでハムの切り落としをボウズ食べなとくれることがたまにあった。

 商店街という文化がほぼ壊滅状態の我が町ではそんなふれあいコミュニケーションはもはや滅多に無くなった。

 今ではスーパーもセルフレジだしファミレスや回転寿司も会計は機械が相手である。

 機械の方がミスが無くて便利っちゃ便利なのかもしれないがそこには味気なさが残る。

 ちなみに私の母はニコニコ現金主義でスーパーでも数少なくなった有人のレジに必ず並ぶ。

 昭和の人情味しかないような商店街文化を体験した身からするとなんでもデジタルや機械が人の手にとって代わっていくのは少し寂しくて何だかSFチックである。

 そのうち家から一歩も出ないで買い物から病院、仕事まで賄える時代が来るのかもしれない。

 いや、もうそうなっている部分も多い。

 鉄腕アトムの様に心を持ったロボットたちが地球を跋扈する日も近いのかもしれない。

 便利と無駄の切り捨ては紙一重だよなぁと思いつつ昨日の晩御飯のお話を少しだけ。

 昨日は残っていたホルモンを使った。

 ホルモンに改めて小麦粉をまぶして揉んでから良く洗う。

 野菜はもやしとキャベツ。

 もやしはよく洗ってキャベツはざく切り。

 下ごしらえが終わったら副菜づくり。

 鶏皮があったので解凍して油を敷かないフライパンで炒める。
  
 そのうちジュクジュクと脂があふれてくるのでそこに卵を二個投入。
 
 味付けは塩コショウ。

 半熟になったら出来上がり。

 ではメインを作る。

 これまた油を敷かないフライパンにホルモンを投入して火を点ける。

 しばらく炒めていると驚くほど大量の脂がにじんでくる。

 これをキッチンペーパーで綺麗に拭きとる。

 そこにもやしとキャベツを加える。

 しっかりと全体を痛めたらうどん玉を投入。
  
 味付けは我が家の定番のバカまぶしと焼き肉のたれ。

 ほいホルモンうどんの一丁上がり。

 もう一品はきゅうりのぬか漬けを出した。
 
 ううん、何ともジャンキーと思いつつ妻と頂きます。

 昨日は休肝日。

 温かい玄米茶を飲んでホフゥと落ち着く。

 ではまず目玉焼き鶏皮バージョンを食べる、

 黄身を崩して醤油を少しかける。

 鶏皮に卵を絡めて食べるとまろやかでクニクニした食感が楽しい。

 簡単に出来て結構気の利いた一品である。

 次にメインのホルモンうどんを冷めないうちに。

 箸でうどんを持ち上げてズルズルとうどんを啜る。

 ホルモンの脂がたっぷりでかなりオイリーな一品。

 バカまぶしスパイスのカレー風味がそれを中和してくれていた。

 ホルモンだけ食べると濃いめの味付けによく合ってかなりイケる。

 ホルモンうどんは冷めたら脂が固まるので急ぎ目で食べる。

 鶏皮にホルモンとかなりアブラギッシュだったがきゅうりのぬか漬けが非常にいい仕事をしてくれた。

 妻はホルモン好きなので美味しいねぇと言いながら食べていた。

 お酒抜きなので割と早めにご馳走様。

 すぐに洗い物をしたがホルモンの脂は手強かった。

 それでもどうにか片付けてからお風呂に入って布団でやりかけのゲームの続きをプレイ。

 少し遅くまで遊んでから就寝。

 それにしても機械の進歩って凄いですよね。

 車の自動運転や空飛ぶ車、腕時計型電話これらがすでにこの世にあることに驚きを覚える。

 未来は確実に生活に浸透していっているんだなぁ。

 あ、でも食事をカプセルとかタブレットで摂るようなディストピアな未来はご免ですけどね。
 
 三度三度の飯作りはワシの生きがいなんじゃよと言える爺さんになりたい。

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