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めでたさと食べにくさと悩ましさと

 最近ちょっといいお弁当を食べる機会があった。

 いわゆる松花堂弁当というやつで仕切りの中に細々した料理がいかにも和食という感じで詰められているタイプだった。

 メインはお刺身で保冷剤が敷いてあり見るからに鮮度が良さそうだった。

 ありがたく頂きますをして食べ始める。

 まずはかぼちゃとフキの煮物から。

 かぼちゃには細工包丁が入れられており見た目もいい。

 薄味でお出汁の旨味を感じる優しいお味。

 次は早速メインのお刺身に手を付ける。

 ご丁寧に刺身醤油を入れる小さな仕切りがついておりそこに醤油を入れてワサビの小袋を開ける。

 ではではとイカから食べる。

 クニッとした歯触りでモチモチしている、ああこういったお弁当のクオリティだなと納得のお味。

 鯛はどうだ?試してみるとこれは鮮度がいいのかコリコリしておりなかなか美味い。

 もう一品はヒラメだったと思うがこれはまずまず。

 続けてもう一つ魚物で鱧の落としを辛子酢味噌で食べる。

 骨切りが丁寧なのか骨も気にならずプリプリした味わいで上手かった。

 合い間に万願寺唐辛子の煮びたしを挟んでさあて次は何を食べようかなと思ってお弁当を見る。

 するとそこまで目を逸らしていたある食材と目が合った。

 そいつは海老…である。

 立派な海老ではあるのだが問題はそいつが殻付きであるという事だ。

 こういったお弁当には割とレギュラーメンバーで入っている。

 私は出された料理は全部綺麗に平らげる事をポリシーにしているので残すことはありえない。

 しかしこいつを食べるには手で殻を剥かなければならない。

 大抵は汁けがたっぷり沁みた煮海老なので余計に始末が悪い。

 いやまあ残さずに食べるからにはこいつと正面から向き合わねばならない。

 ううむ、止むを得んと思い箸を置く。
 
 むんずと両手で海老を掴んで頭をむしってペリペリと皮を剥いていく。

 こういったお弁当にはお手拭きがついているのでそれで手を拭いてようやく海老の本体に齧りつくと果たしてそこまで美味というわけでもない。

 うん、まあ海老だなという感じでこれだったらエビフライとかの方が食べやすいのにと思う事が多々ある。

 見た目の問題だと思うがお弁当の鮮やかな鮮紅色の海老がいるだけでめでたさが違う気がする。

 しかし海老を食べた後の殻の残骸は見た目が悪くあまりいただけない。

 いつ食べるかというタイミングも含めてお弁当の海老はなかなか攻略の難易度が高いと思うのは私だけだろうか。

 あ、お弁当自体はとっても美味しかったです。

 そんなまあ些細な事を考えながら昨日の晩御飯の話を。

 昨日はまだ台風の影響がなかったので普通に買い物ができた。

 メインは豚肉。

 ピーマンを細切りにして豚肉も細切りに。

 フライパンに豚肉を入れて炒める。

 そこにピーマンを投入。

 火が通ったら醤油、鶏がらスープの素、水を加えて沸騰したら片栗粉でとろみをつけて竹の子抜きチンジャオロースの出来上がり。

 副菜はベーコンがあったので大振りに切って炒めて卵でとじた。

 もう一品欲しかったので冷凍きゅうりを半解凍して輪切りにして水をギュウッと絞って塩昆布と食べるラー油で和えてピリ辛きゅうりの出来上がり。

 後はぬか漬けの人参を出して晩御飯の始まり。

 妻を呼んでいただきます。

 昨日は休肝日。

 まずはピリ辛きゅうりから。

 きゅうりを冷凍するとキュキュッとした食感になるので漬物っぽさが増す。

 塩昆布の旨味とラー油の辛味が良く絡んでおりなかなかイケル。

 ご飯が進みそうな味だったが糖質制限で昨日はお米抜き。

 次にメインのチンジャオロース風を食べる。

 しっとりとした豚肉とシャキシャキのピーマンの組み合わせが良い。

 片栗粉でとろみをつけたのでアツアツで箸が進む。

 妻も気に入ったみたいでモグモグと食べていた。

 それからベーコン入りの卵焼きも頂く。

 ゴロゴロベーコン入りの卵焼きはちょっと高級で食べ応えがあった。

 ぬか漬けも最近腕前が上がってきたので上手に漬かっていた。

 モリモリとは食べずに腹八分目でご馳走様。

 後片付けをして早めに就寝。

 今朝はゴウという強い風の音で三時に目が覚めた。

 台風が本格に近づいてくるのは明日以降なのだが、現時点で大荒れの天気である。

 必要最低限の食料と水の確保は何とかしたので後はお風呂に水を貯めて断水にも備えたい。

 あまりにもノロノロ台風なので一日も早く通り過ぎてほしい。

 これから進路に当たる方々は十分にお気を付けくださいませ。

 私も妻と一緒に命を守る行動を最優先します。
 
 どうか皆様ご無事で。

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