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青春とは悶々である

 先日押し入れを整理していたら古いノートが沢山出てきた。

 ノートの中身は私が大学生の頃に記していた日記が主だった。

 うひゃあ、懐かしいと思ってページをめくってみると、当時の自分の心情が素直に書いてあり赤面物だった。

 具体的には自分は他人とは違う選ばれた人間だとか人生の主役を決めるのは自分だという自己陶酔型の文章がびっしりと書かれており、あまり友達もおらず日々ギターとゲームに明け暮れていた内向的な生活でたまった鬱屈した思いをぶちまけている文章だった。

 当時は好きな女の子はいたのだがなかなか距離を詰められず、決死のアプローチをしても全く手ごたえが無いという空しい青春時代だった。

 はっきりとあの頃のとにかくなんにでもイライラしていた悶々とした日々を思い出して過去の自分にお前もうちょっと素直に生きろよとアドバイスを送りたくなった。

 何冊目かのノートをめくっていると突然曲が書かれているページに行き当たった。

 ご丁寧にギターのコードまで書かれており、ちょっと興味が出てきたので実際に歌ってみる事にした。

 二階に上がってギターを置いてある荷物部屋に行った。

 このギターは自分のnoteのアイコンにしている相棒で大学生の頃にアルバイトをして買った安物である。

 たまに弦を張り替えたり手入れをしているので錆びる事も無く今でも弾ける。

 簡単にチューニングをして喉をウウンと鳴らして早速前奏から弾き始めてみた。

 ご丁寧に二番まであるので全部歌いきるまで五分くらいかかる。

 コード進行が何だかひねくれており非常に弾きにくかった。

 歌詞はとても薄っぺらく人生がどうしたこうしたという非常にありがちなもので歌っていてだんだん恥ずかしくなった。

 しかし一曲弾き語ってみても本当に自分がこれを作ったのかどうかまるで覚えていなかった。

 タイトルがついてる曲もノンタイトルの曲も含めて全部で十曲以上作っていた。

 最近はあまりギターを触っていなかったので次々に弾いていくうちに指が痛くなってきたので途中でやめた。

 あの頃は旺盛な創作意欲があったのだなぁと四半世紀前の自分にちょっと感心したりもした。

 誰かに披露した記憶もないので学生時代の暇に任せて何者かになろうとして足搔いていた軌跡なんだなと思うとこれらの楽曲がとっても愛おしくなってきた。

 作曲とか詩を書く事なんてもうずいぶんしていないので今できるかどうかと聞かれたら微妙である。

 若さというエネルギーがほとばしる拙い曲のオンパレード、とにかく詩が陳腐でありがちなのが致命的である。

 このまま己の黒歴史としてひっそり胸にしまっておくのが吉なのかもしれない。

 何にせよ若い頃から物を書くことを今に至るまで止めていないのは、未だに自分が何者かになりたいという願望があるんだなぁと再認識した。

 noteで日々エッセイを書けるのも若い頃の下地があるからだなと思うと鬱々とした地味~な学生生活もそんなに悪くなかったんだなと感じる。

 過去の自分の創作は大切な財産として発掘したノート達を大切に保管しておこうと思った。

 そんなちょっとセンチメンタルな私の昨日の晩御飯がこちら。

 昨日は出かけなかったので家にあるものを使ったカレー。
 
 お肉は安売りをしていた鶏の肩肉。

 野菜はじゃがいも、たまねぎ、人参、トマトとキャベツ。

 鶏肉を一口サイズに切り分ける。

 野菜も食べやすい大きさに切る。

 鍋に油を敷いてニンニクのみじん切りを入れて火を点ける。

 香りが経ってきたら鶏肉を入れて炒める。

 軽く焦げ目がついたらそこに野菜を全部投入。

 油が馴染むまで軽く火を通す。

 そこに水を入れてコンソメ顆粒を入れる。

 後は沸騰するまで強火。

 その間に副菜の用意。

 油揚げがあったので八等分に切り分けてトースターで焼く準備をする。

 鍋が沸騰したらアクを取りつつ煮ていく。
 
 火加減は中火。

 ニ十分くらい煮てから火を止めてカレールーを割り入れる。

 ルーが溶けたら再び火を点けて十分弱火でコトコト。

 隠し味にソース、ケチャップ、チョコレート、コーヒー、ガラムマサラ等あれこれ入れる。

 油揚げを焼いて醤油をかけてネギをたっぷり散らしたら副菜の出来上がり。

 ご飯をお皿によそってカレーをたっぷりかけてトマトキャベツカレーの完成。

 後はぬか漬けを出して晩御飯の始まり。

 妻といただきますをして食べ始める。

 昨日は休肝日。

 まずはぬか漬けから。

 人参だったが足しぬかをしたのでしっかり漬かっておりなかなか良かった。

 油揚げもシンプルながらカリッとした食感が楽しめる一品。
 
 ネギたっぷりというのがポイントである。

 ではカレーを食べていく。

 ご飯とカレーを一緒に口に運ぶ。

 トマトの酸味とキャベツの甘さがよく出ており、色々入れた隠し味も効いているような気がする奥深い味。

 妻にどう?と聞くとトマトの味が良いわねと高評価を頂いた。

 昔はカレーというとお代わり必須だったが今は一杯でもう十分満足である。

 パクパクと食べてあっと言う間にご馳走様。

 やっぱりカレーは飲み物なんだなと先人の名言を改めて認識した次第。

 洗い物はカレーの脂分でやや苦戦しながらもサクッと終了。

 お風呂に入って早めに就寝。

 皆さんも若い頃ポエムとか書きませんでしたか?

 今見ると悶絶するようなヤツが読んでみたいなぁ。

 誰だって自分が特別だと思う時期ってありますよね。

 今はしがないモブキャラになってしまいましたがね。

 あ~あ人生のスポットライトに当たりてぇなあ。

 未だにチャンスは虎視眈々とねらっております。

 ギロリ。

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