衝天

雨宮天さんの14thシングル「衝天」についての想いがようやく言語化できたので、せっかくなのでここに認めておく。

10年前のデビューシングル「Skyreach」の作詞家・作曲家・シンガーが再集結して生み出された「衝天」は、まさに「Skyreach」の正統進化となる曲という立ち位置かと思う。

一方で「衝天」には「Skyreach」にあったような荒々しさ、触れたら傷ついてしまうような剥き出しな感情は感じられない。
代わりにあるのは、静かで熱い「Skyreach」とは違った意志の力。彼女を彼女たらしめるプライドはそのままに、10年の人格の変遷が確かに感じられる曲であると思う。

「Skyreach」を聴き続けた10年間。この曲を愛し、この曲を歌う雨宮天に憧れ、自分もこうありたいと思い生きてきたつもりである。
その時の雨宮天を体現するような楽曲が「Skyreach」から「衝天」へと移りゆく今、私の人生の指標となる楽曲もまた「衝天」へと自然と移行していった感覚を覚える。
それは雨宮天だけではなく、自分も10年間地面を踏みしめ前進を続けてきた証なのかもしれない。

「衝天」を聴いて自然と湧き出した言葉は「見返したらこんなに遠いところまで一緒に歩んできたんだなぁ」という、どこかアニメめいた思いだった。
万感の想い、郷愁や嬉しさ、未来への高揚感。「衝天」は私にとって彼女と私達が共に歩んできた軌跡の結晶であり、様々な感情を引き出してくれるかけがえのない曲になった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?