#0 イギリスワーホリ 必要な装備とリスク
ロンドンへ行きたい。英語力を向上させたい。海外で仕事がしたい。
資金、情報、英語力。可能であれば準備しておきたいものは山ほどある。
けれどそれらの装備を整えているうちに、時間は消費されていく。
結論から言うと、
10万円、クレジットカード、iPhone、パスポート、ビザ、レストランでアルバイトができるレベルの英語力。
これさえあればロンドンで暮らしを始めるこができる。というか、できた。
これ以上のものを揃えるために時間を消費し、行動を遅らせることはむしろリスクだ。
なぜなら、今よりも若い自分は今後一生存在しない。
何をしていても、していなくても残り時間は確実に減り続け、時間だけは二度と取り戻すことができない。
特にロンドンへ向かう目的が、現地就労での経験を持ち帰り、帰国後に、より自己実現に近い仕事に就くことであれば、一般的に年齢を重ねるごとにその機会や選択の幅が狭くなる。
あくまで一般論だが、ワーホリでの就業経験は、就活マーケットではブランクに近い扱いだ。職種によっては英語力がツールとしてプラスになるが、企業から評価を受ける部分はむしろ挑戦力やストレス耐性という、いわゆるヒューマンスキルであり、実務経験が浅くとも、そのヒューマンスキルを買われ採用に繋がるのは、その伸びしろを期待される若さがあってこそである。
行くなら早いほうがいいのはこれが理由であり、そのための装備は想像より少ない。
ロンドンで暮らしを始めるにあたり、就労が前提であれば初期の資金はそれほどなくても可能だった。必要な情報はその都度googleが与えてくれる。
英語力だけは、最低でもレストランでアルバイトができるレベルまでは、一生懸命日本で勉強する必要がある。
なぜならワーホリビザは2年間有効だが、就労の機会を与えられるのはほとんどが、ビザが1年以上残っているケースのみだからだ。
英語力で後れをとると、就労の機会や想定していた経験が得られずに、帰国時に後悔をするリスクが高くなる。
物理的にロンドンに住んだとしても、大人の英語力は期待するほどの躍進はしない。
誰だって負ける勝負はしたくない。
勝ち負けではないケースは多分にあるが、環境を大きく変え、挑戦をするリスクをとったのであれば、シンプルに、行ってよかったと思いたいはずだ。そう思えるために英語力は鍛えてから行くほうが絶対に良い。
私は行って良かった。
だが実際に行動するまでに、既に興味を失っていた企業で働く日々に時間を費やしたのはロンドンで就職活動をするために、その資金を含め何が必要であるのかが全く分からなかったからだった。
できるかわからないことを始めることは誰だって怖い。怖くて流れる日々の中で動かずにいた。
だが本当に怖いことは、合理的な理由もなく二の足を踏んでいる間に時間を消費し、可能性をすり減らしていることではないだろうか。
人生の時間は明らかに有限だ。そして、その残り時間が多ければ、たとえ失敗をしても第2回戦ができる。
ワーホリを検討している年齢であれば、まだそれが可能な人生の前半だ。
10万円とビザさえあれば、ロンドンで暮らしを始めることができた。
この事実が、ほんの少しでも誰かの人生の役にたつことを願っている。