入社後ってどんな仕事をするの?①
こんにちは。アライグマの娘です!
毎年のごとく「今年の夏は猛暑」と言われていますが、今年の夏は本当に例年より暑いですね…
外に出るだけで体力のHPが削られている気がします…
さて、2025年卒の就活生の方は、早い人だと内々定が決まり始める頃でしょうか。
猛暑のなかスーツで活動するのは体力的にも精神的にもキツイと思います。適度に休息を取り、自分を大切にしながら活動してもらえればと思います。
突然ですが、採用ページで業務内容を見てもなんとなく仕事をしている姿が想像できないと思ったことはありませんか?
ネットで調べて内容自体は理解できても具体的なイメージが湧かない…
そこでSEの業務について、私の経験から複数回に分けて少し話ができればと思います。
弊社やIT業界へ興味を持たれている方にとって、一助となれば幸いです。
注意点として、ここでお話しするのはシステム開発におけるごく一部分の作業であることご了承ください。
また、全体的な流れや用語などは詳しく解説されているサイトを見ていただければと思います。
私はSI事業部に所属しており、主に官公庁系のシステムリプレース案件でお客様が使用されるPCの構築に関わっています。
システム開発の流れは下記の図の通りです。
過去に参画してきたプロジェクトでは、設計~テストの段階で関わることが多い印象です。
①企画(入札に向けて)
今回は先ほどの図で「企画」となっている段階、ここでは案件を獲得するまでの作業についてお話します。
官公庁系の組織では、新規システムの開発や運用中のシステム(以後、「現行システム」と記載します)のリプレースを行う際、入札という方法でベンダーを決定します。
入札は、官公庁系の組織がシステムの概要・要件を提示して公募を行い、提案された価格や内容によって委託する企業を決定する仕組みです。
評価する観点や点数もあらかじめ提示されています。以前、入札に関わった案件では価格点と技術点による総合評価方式でした。
入札については下記サイトに詳細に記載されているため、そちらをご参照ください。(引用元:入札リサーチセンター)
課題の洗い出し
入札を行うにあたり、関係会社の営業担当の方から入札の仕様書を受け取り、システムに対する課題の洗い出しや曖昧・判断に迷うような記載を洗い出します。
入札の仕様書とは、システムの概要・要件だけでなく、入札方法、評価基準など、入札するにあたり必要な情報が記載された書類です。
入札の前に「意見招請」という機会があり、入札を希望する企業が仕様書の内容を受けて、お客様に対して改善の提案や不明点の確認を行うことができます。
課題や仕様書の曖昧な点の洗い出しは意見招請に向けて行っています。
ただ、意見招請の内容は必ずしも反映されるとは限りません。
機器選定
意見招請を経て改めて公示された仕様書の情報をもとに、PCやサーバ、ネットワーク機器、プリンターなどの周辺機器を選定します。
PCやサーバは大手ベンダーが法人向けに販売している製品があるため、HPからダウンロードしたカタログや製品マニュアル等でスペックを確認し、要求仕様を満たしていることや価格を確認します。
一方、プリンターやそのシステム独自に使用する製品では、現行で使用している機器を参考に製品を選定します。
上記のような製品は、HPに知りたい情報が明記されていないことも多く、その場合は製造・販売元の企業に確認します。
具体的には、問合せフォームから、商談のために機器を選定している旨と知りたい情報の回答依頼、またはカタログの請求を行います。
製品が決定した後は引き続き、見積依頼などの調整も進めます。
このタイミングが外部の企業の方と一番やり取りすることになります。
始めは問い合わせフォームからですが、そのあとはメール(たまに電話)で連絡を取るため、言葉遣いに気を付けるようになります。
今まで何気なく使っていた言葉は仕事において使用していいのか、この言葉はビジネス用語に直すと何になるのか…など…
社会人としてだけでなく、問い合わせする企業から見ると自分は案件の担当者にあたります。
そのため調べた結果、2つの使い方のうちどちらも問題ないような言葉があると悩んでしまいます(笑)
業務内容の説明とは逸れますが、機器選定をするなかで様々な企業・製品を知ることができたのは興味深かった記憶があります。
一般的な知名度はなくてもその製品に関しては大手だったり、こんな製品があるのかと驚いたり。
SEはシステム開発のことだけという印象があると思いますが、このようなところでBtoBの企業や製品に詳しくなることもあります。
機器証明書の作成
機器選定後は、製品が要件を満たすことを証明する「機器証明書」を作成します。
私が関わったこの案件では、規定のフォーマットに基づき、Wordで左側に要求仕様、右側に要求仕様を満たす旨を記載した表を作成していました。
根拠とする資料には、機器選定時に収集した製品のカタログやマニュアルを使用します。
特殊な製品など証明が難しい場合は、製造・販売元の企業に依頼し、その回答をもって証明とすることもあります。
ちなみに、今まで参画してきた様々なプロジェクトでは、案件獲得後の要件定義~テストの段階ではほぼExcelしか使用しないため、再びWordを使うのは手順書を作成する運用・保守の段階となります。
印刷
本来は営業担当の方が行う作業と聞いていますが、私が関わった案件では私たちSEが資料の印刷まで担当しました。
入札に必要な書類は紙で提出するため、お客様に提出する用と手元に保管する用で2部印刷します。
この案件はコロナが流行り始めた2020年だったため現在はデータでの提出も増えた可能性はありますが、納品資料など官公庁系の組織は紙媒体での提出が多い印象です。
ただでさえ多くの紙を使用するため、印刷ミスをしてしまったときはもったいなさで凹みます…
印刷ミスの具体的な例としては、パンチ穴で文字が欠けてしまったり、一部のページの差替えで偶数ページから印刷してしまったりなどです。
紙とデータ、どちらもメリット・デメリットはありますが、もう少しデータでの提出を増やせないものかなぁと個人的に思います。
余談ですが、私はこの業務を行うまでコピーでしかプリンターを使う機会がありませんでした。
そのため、パンチ穴をあけてくれたり、Z折りまでしてくれるプリンターの機能に少し感動してしまいました(笑)
印刷が完了したら営業担当の方に預けて、落札できることを祈るのみです。
以上が私の経験をもとにした、入札に向けての作業の一部分となります。
次回は「要件定義」の段階について、経験をもとに少し説明できればと思います。(予定)
今回の記事で弊社に興味を持たれた方は、ぜひ下記採用サイトもご参照ください。
私が所属するSI事業部の実績や他事業についても掲載しています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?